みなさんは、ブランデーで有名なあのヘネシー（Hennessy）がウィスキーを作っていたことを知っていますか？約10年前に終売になってしまいましたが、ヘネシー・ナジェーナ（Hennessy NA-GEANNA）というアイリッシュ・ウイスキーを作っていた事があるんです。なぜ、アイリッシュ・ウイスキーなのか…

18世紀の初め、イギリスの圧政に苦しんでいたアイルランドから自由を求めてフランスに渡った若者達がいました。ゲール語（アイルランド古来の言語）で「ナジェーナフェイン」（渡り鳥）と呼ばれるこの冒険心溢れる若者たちの一人に、リチャード・ヘネシー(Richard Hennessy)がいました。1750年、ルイ15世の近衛隊の外国人士官としてコニャック地方に駐留したリチャード・ヘネシーは、ここでコニャックの存在を知り、この地にとどまってコニャックの製造を始めます。1765年、リチャード・ヘネシーは自らの名を冠した比類なきコニャックを世に送り出します。その後200年以上の長きに渡り妥協なき技術と情熱が引き継がれていきます。1998年、七代目当主、ジール・ヘネシー（Gilles Hennessy）は、裸一貫で他国に渡り、多くの苦労を成し遂げてきた祖先への敬意と望郷の念を込めて、祖国の酒を世に送り出します。それが、この「ヘネシー・ナジェーナ（Hennessy NA-GEANNA）」です。

ヘネシー《ナジェーナ》は、ウィスキー発祥の地アイルランドで作られたピュアモルトウィスキーです。蒸留所はクーリー蒸留所で、原料の大麦はアイルランド中央部で栽培されているものを、仕込み水はクラン川の水を使い､モルトはピートを使わず石炭で乾燥させています。厳選された原酒のみをバッティングし、極めてまろやかな味わいに仕上がっており、最高品質のコニャックを作り続けてきたヘネシーの技を惜しみなくつぎ込んだ、本物のウィスキーです。
色はやや薄めのゴールド。香りは、麦芽の香ばしさの中にカスタードのような甘さを感じます。口に含むと、極めてスムースで、パンケーキのような甘さと香ばしさが口に広がります。余韻は、軽めながらも繊細な余韻が静かに続きます。

アイリッシュ・ウイスキー独特の優しく柔らかな味わいと、コニャック･ヘネシーを彷彿させる上品さ。200年以上も変わらぬ祖国への思いを、是非味わってみてください。

ちなみに、この渡り鳥はギターを持ってはいません…

￥1,000