すべてのシングルモルトの父…グレンリベット(Glenlivet)
2011/11/06
1824年、政府公認第1号の蒸留所となったグレンリベット蒸留所。“グレンリベット(Glenlivet)”とは、ゲール語で”静かなる谷”という意味で、マザーウォータ(仕込み水)は蒸留所の側を流れるリベット川の水ではなく、密造者が利用していた「ジョシーの泉」と呼ばれる井戸水を利用しています。19世紀半ばにはグレンリベットはモルトウィスキーの代名詞とまで言われるようになり、その名声にあやかろうと勝手にグレンリベットと名乗る蒸留所が急増します。1884年、グレンリベット蒸留所の当時の所有者に対して、「“Glenlivet”を単独で名乗ることが許される正当なウィスキーはグレンリベット蒸留所のものだけである。」という法的判断が与えられ、定冠詞である“The”を付け、“The Glenlivet”と表記するようになります。グレンリベット蒸留所は、「すべてのシングルモルトの父、その歴史がスコッチの歴史」と言われるほど、スコッチ・ウイスキー隆盛の礎を作った偉大なる蒸留所なのです。
グレンリベット 12年(The Glenlivet 12y)
グレンリベット12年は、非常にフルーティなテイストと蜂蜜のようなフレーバーがミックスしたバランスの良さと、なめらかな軽めの口当たりが特徴なので、コクや重厚さはあまり望めませんが、このマイルドさは気取らずに飲むのにとても適しています。
¥700
多くの蒸留所の道標のようなグレンリベット蒸留所ですが、私にとっても特別な思い入れのある蒸留所になっています。
ディスティラリー・コレクション グレンリベット 33年(Distyraly Collection Glenlivet 33y)
私は2003年4月末まで、東京の恵比寿の某ホテルに勤務しておりました。同年5月から弟(現「Bar Atrium」 マスター)と一緒に「Bar Atrium」を共同で運営することになります。そんな折、ボトラーズ“Distyraly Collection”からシェリー樽33年熟成のグレンリベットが発売されました。オフィシャルのグレンリベットとは全く異なるシェリー樽由来の濃厚な甘さとコク、33年熟成の重厚感に驚かされ、そのインパクトは未だに忘れられません。
¥1,300
ローガ グレンリベット 40年(Rogha Glenlivet 40y)
前店舗ビルの取り壊しにともない、現在の場所に移転した2007年、またもや驚愕のグレンリベットに出会います。ボトラーズ“Rogha”から発売されたグレンリベットです。このグレンリベットは熟成年数40年という驚きのグレンリベットで、糖蜜のような甘い香りといつまでも続く余韻の長さが特徴的で、グラスに残った残り香さえ気品に溢れています。
¥4,000
ブラック・アダー グレンリベット 32年(Black Adder Glenivet 32y)
2008年3月私自身、生死の境をさまようような大事故にあい、2ヶ月半の入院を余儀なくされます。まさにその時期にボトリングされたのが、先日ご紹介したボトラーズ“Black Adder”のグレンリベット32年 シェリー樽なのです。詳しくは「ロビン・トチェック氏、来店!」をご覧ください。
¥1,700
私が出会った素晴らしいグレンリベット達、是非皆さんの記憶にも留めてください。
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