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お酒にまつわるエトセトラ #18~マティーニとギブソン~

お酒にまつわるエトセトラ #18~マティーニとギブソン~

2012/03/19

似て非なるもの
Martini(マティーニ)とGibson(ギブソン)

「Martini(マティーニ)」と「Gibson(ギブソン)」、飾りがスタッフド・オリーブとパール・オニオンの違いこそあれ、どちらもジンベースでドライ・ヴェルモットも用い、辛口でスッキリとしたカクテルです。
カクテルブックによってもさまざまですが、飾り意外はよく同じレシピで紹介されています。この二つのカクテルほど、数々の逸話に彩られたカクテルは無いといっても過言ではありません。その逸話は後日ご紹介することにして、本日は二つのカクテルの繋がりを、ほんのおさわり程度にご紹介したいと思います。

この二つのカクテルは共に、諸説がいろいろあり、できた年代や経緯は明らかにはなっておりません。
もともとマティーニは、1860年頃の「マルティネス・カクテル」という「マンハッタン」の亜種のようカクテルが原型で、ジンとスイート・ヴェルモットが1:2という甘めなカクテルだったと言われています。それが、1900年頃になると、ジンとドライ・ヴェルモットが1:2という「マティーニ」というカクテルが文献に紹介されはじめます。
一方ギブソンは、1910年頃、アメリカのイラストレーター、チャールズ・ダナ・ギブソン(Charles Dana Gibson)氏が、マティーニよりも強いカクテルを所望したことから造られたカクテルだとされ、ジンとドライ・ヴェルモットの比が1:1だったようです。

第二時世界大戦後、世の好みが辛口傾向になるにつれ、さまざまなエピソードと共に、マティーニのドライ化がどんどん進んでいき、それにつられる形でギブソンもドライになっていったと考えられています。

今でこそ、それぞれ飾りでしか見分けがつかなくなり、「マティーニ」のほうがドライな印象を受けますが、そもそものスタートは、「マティーニ」は今では考えられないほど甘口なカクテルで、「ギブソン」はそのころから辛口なカクテル(とはいっても今からすれば甘いですけど…)だったようです。
そのためなのか、「マティーニ」には「ドライ・マティーニ」や「エクストラ・ドライ・マティーニ」が存在しますが、「ギブソン」には「ドライ・ギブソン」や「エクストラ・ドライ・ギブソン」がありません。

あくまでも、私の個人的な考察ですが…。

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