お酒にまつわるエトセトラ#24~グロッグ~
2013/08/19
連日、記録的な猛暑が続き、少々「グロッキー」な方もおられるかもしれません。
実はこの「グロッキー」という言葉、お酒にかかわる言葉だとご存知でしたか?
18世紀のイギリス海軍では、全ての軍艦にラムを入れた樽が積載され、水兵にはラムが支給されていたそうです。支給開始当初は、ラムをストレートで与えていたのですが、ラムは強い酒だったため、1742年にエドワード・バーノンという提督が、ラムを同量の水で割って支給するように命令しました。このラムの水割りは、水兵たちには大変不評で、バーノン提督が※「グログラム(Grogram)」という生地で出来た古めかしいボロボロのコートを愛用していたことから付いたあだ名「オールド・グロッグ(Old Grog)」から、「グロッグ(Grog)」と、皮肉を込めて呼ばれるようになりました。
18世紀も末頃になると逆に、ラムの水割り、「グロッグ」の方が好まれて飲まれるようになりました。その結果、飲み過ぎて酩酊する水兵が増え、その酩酊状態をいつしか「グロッギー(Groggy)」と呼ぶようになりました。現在でも、ラムの水割やお湯割りは「グロッグ(Grogg)」と呼ばれています。「グロッキー」とは、この「グロッギー(Groggy)」が訛ってできた言葉なのです。
皆さんもグロッギーにならないように気を付けてくださいね。
※グログラム(Grogram)
昔用いられた、絹とモヘアまたは毛を混ぜ織りした粗布で、現在では、リボン等によく使われる「グログラン(Gros Grain)」に最も近い。「グログラン(Gros Grain)」は、表面にはっきりと横畝が現われた平織の織物で、grosは「大きな」、grainは「ざらざら」の意味のフランス語です。
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