お酒にまつわるエトセトラ #8~ラム~
2011/01/20
悲しい歴史の中で世界に広まったRum(ラム)
ラムは、サトウキビを原料とする蒸留酒です。語源とされているrumbullion(興奮)からも伝わってくるように、南国の明るいイメージが強いラムですが、実は悲しい歴史とともに広まっていったお酒なのです。
18世紀になると、アフリカから黒人を西インド諸島へ奴隷として連れていき、サトウキビ栽培の労働力とするようになります。奴隷を運んできて空になった船に西インド諸島産の糖蜜を積んで、糖蜜からラムを作る蒸留所が数多くあるアメリカのニュー・イングランドに運びます。ここで船は糖蜜を降ろし、代わりにラムを積んでアフリカに戻り、アフリカで黒人奴隷と交換するのです。いわゆる三角貿易です。このようにラムは、アフリカ黒人が奴隷として売買されるという悲しい過去の中で、世界の酒として発展していったのです。
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