タリスカー蒸溜所は、1830年にヒュー・マカスキルとケニス・マカスキルの兄弟により、スカイ島の西岸のカーボストに設立された、スカイ島に存在する唯一の蒸留所です。スカイ島は、ヘブリティーズ諸島最大の島で、skyeと綴り、翼を広げたようなその形から「翼の形をした島」という意味だとされています。

「タリスカー（Talisker）」とは、蒸溜所を創業したマカスキル家の屋号のようなもので、ゲール語のtali(意味は不明)とヴァイキングの言葉で「岩」を意味するskerをあわせて、「傾いた大岩」、あるいは「斜面上の大岩」を意味します。
仕込み水は蒸溜所の背後の丘の上に点在する13～14の泉の水を使用し、ストレートヘッド型の初溜釜とボール型の再溜釜の2タイプのポットスチルで、蒸溜しています。特に初溜釜のラインアームの形状は特徴的で、途中で2度ほど上下に曲げられています。さらにラインアームの内部にたまった溜液は細いパイプで蒸溜釜内部に戻され、再び蒸溜されるようになっており、このシステムが、タリスカーのパワフルさを生んでいると言われています。熟成には、バーボン樽でもシェリー樽でもない再々使用のホグスヘッド樽を使用しているので、スモーキーかつ力強い潮の香味が残るのではないでしょうか。

別名「ミスト・アイランド（海霧の島）」と呼ばれるスカイ島の、複雑な海岸線と切り立った高い山々から生み出され、厳しい海洋性気候の中で育まれた、無骨なパワーを秘めた「タリスカー」。その爆発的かつ複雑な香味は、多くの人々を惹きつけています。

当店のラインナップ

左から
●10年
粗挽きの黒胡椒のような刺激と、穏やかな甘みがぐわっと広がります。
●Storm（ストーム）
ペッパーの風味と潮の風味を際立たせた無骨さを残した、一世代前のタリスカーの印象があります。（詳しくはこちらへ→Talisker Storm）
●57°North（57°ノース）
甘い口当たりながらも、非常に力強いスモーキーさ、黒胡椒のようなフィニッシュを持ち合わせています。タリスカーの個性を凝縮させたような味わい。（詳しくはこちら→Talisker 57°North ）
●18年
「ワールド・ウイスキー・アワード2007」で「世界最優秀賞」アワードを受賞。エレガントで、素晴らしいスモーキーさとかすかな甘いフルーツのとのバランスが保たれています。
●25年
甘味と酸味の完璧なバランスを持ち、見事な深みのあるスモーキーでアーシーな豊満さがあります。