今回から2回にわたり、2本の新商品をご紹介します。
先ずは、Black Bull 30y（ブラック・ブル30年）です。

先日行われた、東京インタナショナル･バー･ショーでも試飲ができたようなので、飲まれた方もいらっしゃるかもしれません。（当店の小関君が5月10日のこのコーナーで詳しくレポートしてくれています。）

ブラック・ブル30年は、「ダンカン・テイラー社」というボトラーズ会社（原酒を買い付けて独自の熟成を行い、商品化する会社）のブレンデッド・ウィスキーです。

ちょっと珍しいのですが、このブラック・ブル30年は、蒸留したてのニューメイクスピリッツ同士をブレンドしてから、シェリー樽で30年以上の熟成をさせています。こうすることで、それぞれの原酒の熟成と同時にマリッジが行われるため、原酒同士の馴染みが良くなり、とても滑らかな仕上がりになります。（通常のブレンデッド・ウィスキーは、熟成したす種類のモルト・ウィスキーとグレン・ウィスキーをブレンドします。）

色は、大変深みのある濃い栗色です。香りは、アルコールの刺激がトップにあるものの、完熟した葡萄やマンゴのような甘くフルーティな香りから、チョコレートとローストしたコーヒー豆を合わせたような香ばしく甘い香りへと変化していきます。口当たりは、50°のアルコール度数を全く感じさせないほどまろやかで、シェリー樽由来の夏果物のような爽やかな甘さが感じられ、徐々にメイプルシロップのような甘さが顔を出し、最後はオランジェットのような甘さになります。余韻は長く、いつまでも香ばしい甘い香りが口から鼻へと漂います。また、グラスの残り香も洗うのが惜しくなるほどで、糖蜜のような香ばしい香りがしばらく楽しめます。

ブレンド後に熟成するという独創的な発想のウィスキー「ブラック・ブル30年」。30年という長熟なこともあって、厳ついラベルと名前とは裏腹に、比類ないほど奥行きがあって滑らかです。当店の入荷は、限定1本ですのでお早めにどうぞ。

￥1,200