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二つの修道院~ベネディクティンとシャルトリューズ~

二つの修道院~ベネディクティンとシャルトリューズ~

2013/04/01

錬金術師達によって霊薬や万能薬(エリクサー)の一つとして広められてきたリキュール。当時は薬酒としての性格が強かったので、滋養強壮や疲労回復を目的として、修道院で作られることが多かったようです。しかし、嗜好品として楽しまれることが多くなった現在においてもなお、製造に修道院が関わっているリキュールがあります。
ベネディクティン(Benedictine)とシャルトリューズ(Chartreuse)です。

ベネディクティンは、フランスのノルマンディのベネディクト派、フェカン修道院の僧ドン・ベルナルド・バンセリーによって1510年に作られたリキュールです。ジュニパー・ベリーやハッカを始めとする27種類のハーブや生薬を、良質のブランデーに浸漬(しんし)して作るといわれています。

フランス革命の最中、フェカン修道院が破壊された時、レシピは失われ、しばらく製造が中止されました。しかし、1863年、同地のワイン商だったアレクサンドル・ル・グランが古書に残った製法を発見し復元。ベネディクト修道会に敬意を表してベネディクティンという名前を付け、ボトルにベネディクト修道会のラテン語のモットー「D.O.M.(Deo Optimo Maximo 「全知全能の神へ」の頭文字)とフェカン修道院の紋章をあしらったそうです。

シャルトリューズ  は、シャルトルーズ修道院に伝えられた薬草系のリキュールで、ブランデーをベースに、アンゼリカ(セイヨウトウキ)、クローブ、コリアンダーをはじめとする130種類のハーブを加え、5回の浸漬と4回の蒸留を経て調製されているそうです。

1605年、不老不死の霊薬として、フランスのカルトゥジオ会で処方されたレシピが、フランス王アンリ4世の式部官であったマレシャレ・デストレに献上されます。しかし当時のパリでは原材料のすべて入手することができず、実際に作られることはありませんでした。そのレシピが、1764年にラ・グランド・シャルトリューズ修道院に伝わります。これに更に神父ジェローム・モベックが注釈をつけて処方したのが、現在のヴェール(緑)の製造法の原型となり、さらにその後1838年になって、神父プルーノ・ジャケによってジョーヌ(黄)の処方が作成されたと言われています。
1970年以降は民間企業で製造されるようになりましたが、その詳細な製造法は、現在でもシャルトルーズ修道院の修道士3人のみが知る秘伝となっています。

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