KILCHOMAN “SHERRY CASK” (キルホーマン5年 シェリーカスク)

2005年創業で、アイラ島最新の蒸留所「キルホーマン」から、フェノール値50ppmの原酒をオロロソ・シェリーの樽で5年熟成させた限定品が、ついに日本でも発売されました。今度のラベルは、エレガントさが漂う「黒」です。そして、なんと日本国内300本という超限定品です。去る5月に行われた「Tokyoインターナショナル・バー・ショー」でも紹介されていたので、試飲された方もおられると思います。

「キルホーマン蒸留所」は、19世紀のアイラ島では一般的であったファームディスティラリー（農場蒸留所）を再現しおり、使用するモルトの一部を自社の畑で栽培しています。さらに1組の極小ポットスティルで丁寧に蒸留しているので、年間の生産量はわずか10万リットルしかありません。その上キルホーマンは、80％以上をバッファロートレースのバーボン樽で熟成しており、シェリー樽熟成が少ない為、シングルカスクボトリング以外でのシェリーカスクがリリースされるのはこれが初めてとなります。

色は、オロロソ・シェリー樽由来なのか、5年熟成らしからぬ琥珀色です。香りは、プレミアムシガーのような熟成感のある青臭さとピートの薫香をベースに、シナモンやハーブのようなスパイシーな香りも感じます。口に含むと、かなりスムースで軽い口当たりですが、肉桂や薄荷のようなスパイシーさ、アイラっぽい塩っぽさ、さらにメイプルシロップのようなくどくない甘さも感じます。余韻は5年熟成の割にはしっかりしており、プラムのようなフルーティさと、オロロソ・シェリー樽由来のビターチョコのような香ばしさが長く続きます。さすがはキルホーマン、期待通りのシェリー感を味わえる1本でした。

￥1,000